忍術学園上級生

□俺等の平和な未来の為に
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『久々知兵助ーーー!!!!』

「ん、来たな」


今日も勢いよく食堂に入って来たあの子に
俺だけではなく、三郎も雷蔵もまたか、と思っただろう
いつもと変わらずの名前を叫んで
凄い形相で俺達に近づいて来た


「お、来ました〜」

「ちょっと、三郎・・・名前ちゃんどうしたの?」


雷蔵が心配そうに聞くと、名前は手に持っていた手紙をギュッと握り締め
というか・・・握り潰して
怒り心頭、と言った感じにカンカンだった


「またか、面白いな」

『雷蔵!あいつは何処だ!!今すぐ締めてやる!』

「あはは、」

「もうすぐ来るんじゃないか?」


そう、探しているのは
俺らの仲間の久々知兵助。
いつからこんな事になったのかは分からないが
兵助は名前にゾッコンで
最近は名前の事になると冷静さも忘れて
可笑しくなる。尋常じゃないくらいに
俺らはそれを見て楽しんでいるが
名前はもうボロボロらしい…


「で?今日は・・・?」

『もう、あたし・・・おかいくなりそう』

「え、なになに・・・僕は君の絹ごしのような肌が欲しい・・・これ以上は言えんな」


俺が毎朝名前の枕もとにひっそりと置いてあると言う
その手紙を見せてもらうと
だんだん内容が前より凄くなっていた
俺は無邪気に笑いながら朝食を食べている
低学年を見てにこやかに笑った
こんなもの聞かれたら本当にマズイ
無邪気で汚れの無い低学年には見られないように
三郎と雷蔵に手紙を回した
雷蔵には見せない方が良かったかもしれないが…


「・・・っ///」


ちょっと気づくのが遅かった


.
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