忍術学園上級生

□デート、しませんか?
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彼女が出来た、と
そこまでをアイツ等に言うのはよかったんだ
やるじゃないか、とか…一体それは誰なんだ、とか…
平和な時がその場には流れていた、だが!
名前、という名前を言ったとたんに…


その反応は明らかに変わった


文次郎はそう告げたあの晩、鍛錬に行ったっきりで三日も帰って来なかった
帰って来たら帰って来たで、気持ち悪いくらい涙きそうな顔をした文次郎に一日中俺は追われる始末だ

小平太なんかは嫌だ、と子供のようにぐずりだすだけだったのが
とうとう泣き出しそうになったと思えばコイツも
文次郎と同様俺を追っかけまわすわ…
名前へのアプローチが日に日に酷くなっているわで…

長次に至っては、俺を見るたびに
今まで見たことが無いような不気味な笑いをしてきて
すっげぇ怒っているのが分かった
あの笑いは今でも十分恐怖なんだが…。

仙蔵はプライドを傷付けられたんだか知らないが
それから必要に名前に近づいてくるし
この前は口説き落とそうとしているところを何とか止めた

伊作なんかは絶対に危ない…!
今では俺の茶になにか仕込んだんだろうと確信している
一日は満足に体を動かせなかったし
薬だよ、とか言われて得体の知れない色の
間違いなく薬ではないようなものを飲まされそうになった
優しい保健委員会長が本性を出したのだ、と俺が初めて悟ったときだった


「と、とにかく…この五人にはばれねえようにしねえとな」


五人のうちの一人でも耳に入ったら
全員の耳に入ってしまったのも同じ。
完全なる注意を払わなければいけない


「あとは…アイツ等か」


そう、敵はあの五人だけではないのだ…


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