短編

□君がすべて
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すべてが幻のようなもので出来た世界で貴方と出会えたことは奇跡に近しいことだ。
其だけではなく、愛し合えたこともまたしかり。

『幸せ』何て言う二文字の言葉で表せることが出来ない暖かな気持ち。
それを教えてくれた貴方になんてお礼を言ったらいい?


「そんなもの、いらないよ」


優しい貴方はきっとそう言うのだろうけどね。
でも、私は全く納得できないのよ。
だから私は一生を掛けて貴方を愛し続けることに決めたのよ。


そういったら、


「馬鹿だね」


って言って笑われた。


でも、知ってるよ?
貴方はあの時嬉しそうに目を細めていたこと。
感情表現が苦手だけど貴方は目に出るのよ。


「じゃあ、僕も愛してあげるよ、お礼にね」


そう言って私の唇にそれを重ねる貴方。
甘くて、優しくて、
脳の全てが貴方に犯されていく。



もう私は、貴方無しじゃ生きていけない。




 

 

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