marionette

□自分を見つけて
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これで良いんだ
良かったんだ
その為に生まれたんだから

例え、本物の代用品だとしても
生まれて初めて
必要とされたんだから












《自分を見つけて》









今はアクゼリュスに向かう道中。
途中、六神将の邪魔があったりしたけれど、ルーク達は無事ザオ峠まで辿り着いた。


「………。」


ただ、ルークの様子がおかしいという事以外は、何の問題もなく、あと少しでアクゼリュスに到着する。
しかし、ザオ峠に到着してからルークの足は前に進もうとはしない。


「……ルーク?」


いぶかしんだガイがルークを振り返り、先を促す。
ルークはそれに対し、首を横に振るだけだ。


「どうした?疲れたのか?」


「……違う、けど……」


そう、ただ、行きたくないだけ。
行けば、取り返しのつかない事になる。
そして、自分の全てが終わる。
それが、怖い。


「もうすぐで着くから頑張ろうぜ、ルーク」


ガイは知らないのだ。
そう、何も知らない。
でも、それはルークが話さないから。
知らなくて当たり前。


「……大丈夫、ちゃんと着いてくって」


ルークはただそう言い、ガイはその言葉に溜め息を吐いて視線を前に戻す。
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