儚話

□おねがいごと
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「ねぇ、何で七夕って願いが叶うの?」











「いや、七夕自体は叶えてはくれないのでは?」




『むー。そうかぁ』




「でもよく言ったものですよね。

 ≪短冊に願いを書くと叶う≫と」





『ぶっちゃけ叶った試し無いんだけどね』




「ああ…ですよね。結局は、織姫と彦星が幸せになってればいいような行事ですからね。腹立たしい」




『おーい。それは二人に失礼じゃないかねぇ?』




「だって考えても見てくださいよ。実際に存在するかさえもわかっていないモノのために笹の葉を捧ぐ、なんてどうかしてます」



『ああ、終わっちゃったら焼いちゃうもんねぇ』



「二酸化炭素も出て、地球にも心にも優しくないですよ」




『うわ、骸が心だとか』




「酷いですねぇ。僕にだって心はありますよ」




『ワオ!はじめて知ったよ!』




「泣きますよ?」





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