Parallel
□Vampire&Hunter-U-
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『Vampire&Hunter―U―』
瞼が、重い。
見慣れない天井に、
知らない空気。
豪華な部屋に、
俺の眠るベッドの隣には
赤い薔薇。
知らない。知らない。知らない。
どこだ、ここは。
何で俺はここにいる・・・!?
ガバっ、と勢いよく上体を起こしたが、
激しい頭痛と身体のダルさに、
柔らかなベッドに逆戻り。
何故?何故?何故?
ここから、逃げたい。
逃げろと本能が告げている。
あ、れ・・・?
俺はどこに逃げたいんだ?
家、はどこだ?
家族って、あ、れ・・・?
名前以外のことが思い出せない。
俺は、俺は一体何者なんだ・・・・・・!?
「Bei letzt wacht es auf?Meine Prinzessin.」
こいつは・・・、誰だ!?