小説
□キスをして
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「はぁぁぁ〜〜〜」
「な、なんだよ、宍戸らしくもない…」
休み時間になると、樺地と共に生徒会の仕事をする跡部以外のテニス部3年は、各々の教室からC組に集まる。
今日の話題の中心は、背中に寄りかかったまま寝ているジローをまるで気にせず盛大にため息をはいた宍戸のようだ。
「なに、相談があるなら言ってみなよ」
そう滝に促され、宍戸は重い口を開いた。
「あのよ…俺ってその…魅力ねぇのかな?」
「な、なんや宍戸、どないしたん?!」
「実はさ、長太郎が…その…全然手ェ出して来ねぇんだよ…」