ショートストーリー

□好きだから
2ページ/9ページ

放課後の音楽準備室。
今日はテスト前で部活も無く、
当然のことながら、ここには私と結雨(ユウ)しかいない。
『結雨、話って何?』
幼なじみの結雨に突然呼び出され、こんなところにいる。
テスト勉強したいのにと、少し不機嫌な私。
「わかんない?」
こんな状況なのにさ、と肩をすくめる結雨。
「まぁいいよ、帆紀(ホノリ)はそういう子だからね」
そう言って笑む結雨は、何やらいつもと様子が違った。
「あのね、帆紀。
俺、昔から帆紀の事が好きだったんだよね。
だから付き合おう?」
『………!?』
「あれ、どうしたの?帆紀」
そう言って突然の告白に戸惑い言葉を発せない私に結雨が近づいてくる。
そっと私の頬に結雨の手が触れそうになったところで我に返り
『っぃや……』
そうとっさに結雨の手を払ってしまう。
すると、さっと結雨の顔から笑顔が消えた。
「何それ?何、怯えてんの?好きって言ってんじゃん?」
そう言って私を壁際に追いつめて押さえつける結雨。
『結、雨……』
怖い。ずっと一緒に育ってきたのに、結雨の事がわからなくてとても怖い。
「だからさ、帆紀。
俺、お前のこと好きなんだよ」
そう言って、私を嘗めるように上から下、下から上へと眺めていく。
『や、結雨……はなしてっ』
「やだよ?それに、そういうの誘ってるようにしか聞こえないんだけど?」
そうニヤリと笑って、結雨は私のブラウスのボタンを乱暴にゆっくりと開けていく。
『!!』
「じっとしててね、帆紀」
言葉は優しいいつもの結雨なのに、声音は有無を言わせない。
その間にも結雨の手は私の制服を脱がしていく。
そしてなす術も無く、結雨に下着姿をさらしてしまう。
『やだ、やだよ、結雨っ……!』
そう泣きそうになりながら結雨に訴えるも、結雨は聞く耳を持たないで
私のブラをずらし、胸に触れた。
『んぁっ‥』
「ん?帆紀、気もちいい?」
思わず声が出てしまった私に、意地悪く結雨が問いかけてきた。
私は必死に首を横に振る。
「ふぅん?気持ちいいんだ?」
そうニヤリと笑んだ結雨は、更に私の胸を刺激し続けた。
『ぃ、や……ぁ、んっ…………//』
嫌なはずなのに、身体は火照り始める。
私はいつの間にか泣いていたらしい。
「帆紀?泣くほど気持ちいいんだ?」
そう、そんな私を見て結雨は愉快そうに笑った。
「じゃあ、次、かな?」
そう言った結雨の手は徐々に下へと降りていった
『!!!?……いやっ!や、やだ!!結雨っ…』
そんな結雨の思惑に気がつき、私は必死に抵抗をする。
「無駄だよ?」
そう笑って結雨が言った瞬間、準備室のドアががらりと開いた。


.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ