気持ち〜Heat〜

□心の変化
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さておき、夕食も無事に終えた二人は、
明日からのことを話し始めた。
「イヨリ、城にはもどるんだろ?
どうせティーデスのやつらに無理矢理、連れて来られたんだろうし」
「うん。私はお城に帰りたい。
外の世界も楽しいけれど、
でも戻らなくちゃいけないと思うから・・戻ります」
「そっか、でもさ、
俺 後少し仕事が残ってるんだ。
だから城へ向かうのは、明日の昼からになるけど、
いい?イヨリ」
「仕事・・・?
はい、もちろんいつでも大丈夫です。
それに・・まさかユウリさまが
一緒に帰ってくれるとは思わなかったから、嬉しい」
「よし、じゃあ明日の昼に出発ってことで。
あとは、イヨリは昼までここにいること」
「わかりました」
そう真剣に答えるイヨリ。
ちょっとそれが可笑しかった。
本当に姫なのかと疑問を抱きたくなるくらい
イヨリは自然だった。
話を終えた二人は眠ることにした。
「イヨリ、イヨリはテントの中で寝ると良いよ」
そういいながら寝袋を持ち出すユウリ。
テントの横に寝袋を敷き準備万端といった風情。
だけどイヨリは納得いかなかった。
「ユウリさま!?なんで私だけ・・」
「あぁ、気にしないで。女の子を外で寝かせるなんて駄目だろ?」
そう言ってのけるユウリ。
多少、姫だからってのもあるけど、
実際イヨリだからという理由の方が大きかった。
「・・でも、ユウリさまが」
何を言ってもイヨリは自分だけテントで寝るのが嫌なようだった。
「イヨリ・・一人用のテントだしさ、
お願いだからテントで寝てくれないか?」
ユウリは困った顔でイヨリに言う。
これにはイヨリも諦めてテントで寝るしかないと決めたようだ。
「わかりました。・・ありがとう、ユウリさま」
それだけ言うとイヨリはテントに入って行った。
ほっとしたユウリも眠りについたのだった。
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