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□変化の時
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翌日。
麗菜はドキドキしながら学校に向かった。
ちゃんと紘くんと話せるかな?
私、紘くんの彼女なんだよね?
そんな不安でいっぱいだった。
学校について、葵と話して。
いつも通りだった。
けど、違ったのはお昼休みに紘くんがたずねてきた事。
「麗菜、副会長が来てるよ!!」
「紘くんが?」
そう葵に言われて廊下を見ると確かにそこに紘の姿があった。
何やら廊下が騒がしかったのはそのせいらしい。
「ね、何気なーく外にでるよ!」
そう葵は言うや否やお弁当を持って外へと向かった。
「ま、待って!」
そう言って麗菜も慌ててお弁当を持って葵の後に続いた。
「どこに行くの?」
「秘密。」
と、たどり着いたのは校舎の裏手。
花壇があって、ベンチがある。
天気の良い日にお弁当を食べるには最適な場所だった。
「ここ、なに?」
「ここはねー、秘密の場所っ」
と葵はおどけて言う。
ベンチに座ってお弁当を広げると、ちょうど紘がやってきた。
「つけられてないよね?副会長?」
と、葵は紘にたずねた。
「大丈夫だと思うけどな…」
と紘は後ろを振り返る。
麗菜ははっきり言って、どうしてここに紘がこれたのか不思議でしょうがなかった。
その様子を察してか、紘が言う。
「葵が今朝下駄箱にこんな紙を…」
と、メモ用紙を麗菜に差し出してきた。
そこには、校舎裏の場所が書かれていた。
「こんな物がわざわざ入ってて、さっき俺を無視して教室を出て行ったから、
ここに来いてことだと思ったんだ。」
そう紘は麗菜に向けて言った。
麗菜は、”この二人はすごい!”そう感心していた。
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