戦国

□とりっくおあ…
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とある日の武田軍。
「佐助ぇぇぇぇ」
ドタバタと廊下を走る音。
「これこれ旦那。廊下は走っちゃ駄目って言ったでしょー?」
「う…うむ。そうであった」
少ししゅん、となる自分の恋人に犬耳が付いているように見えるのは気のせいだろう

「で、どしたのそんな急いで。俺様に何か用でも?」
「はっ!そうであった」
しまった、忘れていた、と言う風に慌てて手を出して一言。
「とりっくおあ…とりーと!」

何とも南蛮の言葉では似ような発音だが、一応本人は言っているつもりなのか、目をキラキラさせて手を出してくる。

(あー…Trick or Treatね…)
全く竜の旦那ったら…ろくな事教えないんだから…

「はいはい、今団子作りますって」
「真かっ!」
まさか本当に出してくれるとは思わず、ものすごい喜んでいる。

(わー…かわいい)
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