小説「黒白のトライネクロ」


□第1章「世界ノ終末」
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第2話★「修練」

レンは、家にあった物を出来るだけ持って、荒野を歩き出した。


昔、お父さんが持ってた本に書いてあったんだ。

この世界には、「もう一つの世界」に行く入り口が在るそうだ。

この何も無い世界。頼るのはその場所だけ。

きっとあの男も「もう一つの世界」に逃げたに違いない。

どれだけ遠いかわからない。けど行く。決めたから。

一晩経って、レンは思った。

「僕以外に、人間はいないのだろうか……」

次の日、レンは本に書いてあった入り口の場所に向かいつつも、

他の人間を探していた。

10kmは歩いた。食糧は持つだろうか。


遠くに、黒い固まりが見えた。

走って近づくレン。それは、一つの集落だった。

「この」世界の人間は、滅亡してはいなかった。

レンの心に希望が戻りつつあった。

このまま、いろんな集落を転々としていけば、食糧は大丈夫だろう……

とにかく、強くなければ、向こうの世界で、ましてやこの世界で生きていけるわけがない

強くならなければ、強くなるんだ、兄さんより強く。



1ヶ月後



僕、11歳。

今、エドラと言う大きな村にいる、武術の達人に弟子入りを申し込もうとするところです


「お願いします!弟子にしてくださ〜い!」

「ダメーッ!わしの武術はこんなクソガキに習得出来るほど墜ちてはおらーん!!」

えーーーっ!?一発OKだと思ったのに!この老いぼれ!ヨボヨボじじぃ!

見た目だけで決め付けやがって!俺は元々兄さんに武術を教わってたんだ!

そこそこ強いぜ!それをガキだからって……ふっっざけんな!!

「だーれがヨボヨボじゃ!わしゃまだピンピンしとるわい!
それに、少々かじっているからといって、調子に乗るでない!未熟者め!」

「え?なんで?僕は心の中で思っただけなのに、超能力?」

この人、人の心が読めるのか。

「フォッフォッフォッ。まぁ訓練を積めば、こんなことも出来るのじゃ」

嘘つけ。こんな能力じいちゃんだけだろ。

「まぁこの技は覚えなくとも、わしの弟子になってくれたら、人類最強を約束しよう。
どうじゃ、弟子になってみんか?」






って、おい。
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