小説「黒白のトライネクロ」


□第2章「力」
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カッコツコッカッカツコツ……

足音しか聞こえない。
「ここは…どこだ?」
俺は今、暗い廊下を歩いている。

ここが……、
門の中………?

「出口、出口は……」





オマエノリョウシンヲコロシタノハ………

一瞬、心当たりのない顔が現れた。

誰だ……?




と、そこにテテラが立っていた。

「…こっちだ……」
ここはテテラについて行くことにした。

ガタ・・・・ギィ…


一つの扉を開けると、眩い光が差し込んだ。

そこは、青白い部屋。暗い。

二人の男が立っていた。
あの説明しにきたとかいう奴と、
もう一人。

ニコとかいう奴が喋った。
「よお!白髪の少年!」

こいつ、殺してやろうか。

テテラが喋った。
「紹介する。こっちの橙がニコ、紺がユーリだ。」

髪色の、ことか……?

テテラがもう一つ付け足す。
「そして私の、死神だ。」

死神って、あの翠の奴と一緒みたいなもんか?

「まぁね、こいつらみたいに、人間とそっくりな死神も造ったんだよ。」

自分の死神を?
それにしても二人も、欲張りな奴だ……

「お前の望んだことは、なんだったか?」
テテラが問う。

自信を持って答えた
「俺は、強くなる為。守る為だ。」



テテラが微笑する。

「守るものは、全て失っているのにかい?」




テテラが続ける。
「お前さんは、家族も友達もいないだろう?いまさら何を守るってんだ?」

・・・・・・・・それは・・・・・・・・


とニコが
「うっひょお、テテラ、今日はお喋りだなぁ!初めてだぜ!こんなに喋ってんの!!」

それを返すようにユーリが
「はしゃぐなニコ、ただ一人人が増えただけだ。」

ほっ、良かったー。
こいつは、ちょい地味だけど普通だ。


テテラが
「まぁ、まずは説明が必要だ。こっちの世界のことをいろいろと教えてやろう。」




あの男を捜すのは、まだ後になりそうだな・・・・・・・・・

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