<新>本編
□†第T章――蒼天の出会い――
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(フォールド機関…)
それが。
――あの子を苦しめている原因なのだろうか?
長い事一緒に旅をしてきたから、なんとなく気付いてはいた。
シュリは‘誰か’を追い求めて、
自分に着いてきている事。
そしてそれは、フォールド機関に関わる事。
あの人。
彼女はあの時そう言っていた。
その‘誰か’が、彼女にとってどういう存在なのかは検討もつかないが。
きっと、大切な人なのだろう。
――そうでなければ、シュリがあんなに取り乱すはずもない。
何にせよ。
これに関しては、いずれシュリが話してくれるまで待つしかないのだ。
仲良くイクエと話すシュリを見ながら――クライムはそんな事を延々と考えた。
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