<新>本編

□†第T章――蒼天の出会い――
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――不意に、
イクエに声を投げられ、シュリは我に返る。
――目の前には不気味に蠢くプランターの姿があった。
詠唱している間はない。

「っ…フィアリー・マーズ!!」

咄嗟に、基礎魔術でプランターを追い払うと、
シュリはその場を離れ、イクエの傍まで下がった。

「どうかしたんですか?ぼーっとしていましたけど」

そんな彼女に、イクエが不安そうに問いかける。
――人の気配がした。
そう、言おうとしたが。

今は人気を感じない。――やはり自分の思い過ごしだったのだろう。


「何でもない。ごめん、ちょっとぼーっとしていただけ」

シュリはそう言って、また剣を握りなおした。










そんなシュリ達を。

茂みから、唯じっと。
――男女が見ていた。



「…あれで間違いは無いな?」
「……ええ。間違いない。
  ――元幹部リーダー様のお気に入り娘。って所よ」

大人びた少女はそう言って、
彼等の戦闘を、唯じっと見つめていた―――。












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