<新>本編

□†第T章――蒼天の出会い――
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あの日の殺意
まだ覚えている

あれは
――初めの警告だった。


【T章 蒼天の出会い】 ―― 二話 「討伐依頼」



時は、次の日。
――2人は、一時イクエと別れた。
理由は、シュリ達が部屋を申し込むとっくの昔に、
イクエは、部屋の手続きを済ませてしまっていたのだ。

早朝になって、シュリは大きく伸びをした。
窓からは、輝いた太陽の光がある。

シュリはベッドを降りると洗面所に向かった。
洗面所で軽く顔を洗うと、ポケットの中に無造作に詰め込んだ櫛をとりだす。
彼女は、櫛で長くなった髪を梳いた。


「……」
鏡を見て。大分判る。
1年経っただけで、髪の毛は大分伸びていた。

「…少し、切ろうかな」
彼女はそう言って、髪の毛の毛先をつまむ。
彼女の髪の毛は、既に腰より少し上あたりまで伸びていた。





‘そのまま、伸ばせばいいのに’


――刹那、彼の声が聞こえた気がした。



「…って、言うんだろうな。きっと」


それは、唯の幻聴に過ぎないけれど。
シュリは再び、髪の毛を梳き始めた。
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