<新>本編

□†世界観改訂版†
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「帰りましょう?――シュリさん」
「……うんっ」

彼――クライム・ファグトの言葉に、
シュリ・エイゼントは大きく頷き、彼の傍に走り寄った。










――時は西暦10000万年。
10年前に引き起こされた事件――イティオール機関壊滅事件は、未だ世間を嘆かせている。
壊滅事件の主犯は、
フォールド機関。――悪事を働く機関だ。

フォールド機関は、イティオール機関の宝庫に収められている‘伝説の剣’を盗み、
顔を見られた機関の人間を、残虐に切り殺した。
残虐な事件の生き残りは――2人。
しかし2人とも、消息は分かっていない。


そんな世界。



――10年前の事件から、1年。
フィリティア機関の勢力だけでは、フォールド機関の圧力に対抗できず、
フィリティア機関は、ある「称号」を発布する事になった。

それがヴェネヴァル。
――現在シュリの隣を歩く彼、クライムの得ている称号だ。
ヴェネヴァルはフォールド機関の捕獲の他、街人からの依頼を受け、それを行う仕事も持っている。
シュリはそんなヴェネヴァルの仕事の手伝いをしていた。
旅をしながらの仕事なので、苦痛な事は沢山あるが。

後悔はしていない。



――理由は1つ。



(あの人と、再会するために)

あの人は、
私が、探し出してみせる。





シュリは首に付けているペンダントを、しっかりと握り締めた――。






NEXT…T章――蒼天の出会い――
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