<新>本編
□†第T章――蒼天の出会い――
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(絶対に、誰か居る――!!)
また感じた人気に。
シュリは、今度こそ確信めいた物を得た。
「誰?!」
――茂みに向かって、シュリが声を投げる。
その言葉に、クライムとイクエが躯を痙攣させて――それから事を理解した。
「……」
シュリの投げた言葉に。
――茂みから、かさかさと音が響く。
やはり誰か居る。
警戒心を高める3人に。――不意打ちが走った。
「――ボルト・アーチ」
「っ――?!」
突如響いた。
背後からの声に。
3人は散り散りになってその場を離れた。
その場を離れたと同時。
先ほどまで3人の居た場所に、ボルト・アーチの焼け跡が出来る。
「誰ですかっ?!」
今度はイクエが問いかけた。
――彼女の問いに、‘それ’は漸く姿を現す。
シュリ達の目の前に、風の様に一瞬で現れたのは。
――大人びた少女と、冷酷なイメージを見せる男だった。
少女は口元に笑みを零している。
「勘付いた事は褒めてあげる」
と、上から目線の口調で、少女は3人に吐き捨てた。