妄想ブック

□先生に恋した私
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第一話 人生初の大告白!!
私は恋をした。
高校一年の春、始業式で見た担任の剛先生に。先生はカッコよくて優しくて生徒から大人気!だから先生のクラスになれたことにめちゃくちゃ喜んでいた♪
ある日、私は先生に頼まれたモノを職員室に届けに行った。けど先生はおらず、他の先生に聞いたとこ剛先生は音楽室とのこと。私はモノを机の上に置き先生に会いに行った。
そして音楽室に続く廊下を歩いていると音が大きくなっていくのが分かった。
(先生…何か弾いてんだ…)
そう思いつつドアごしに覗いた。
「!!」
そこには夕日に反射してキラキラ輝く中ピアノを奏でる剛先生がいた。
「・・・・。」
開いた口がふさがらず…そのままずっと眺めていると、ドアにおもいっきり体重がかかってしまいその場でこけてしまった。
ビックリした先生が私に近づいてきた。
「…大丈夫か?」
と聞く先生に私は急いで起きて謝った。
「はい…大丈夫です。すいません…。邪魔しちゃって…。」
すると先生は笑顔で手をかしてくれた。
「!!」
私の心臓は跳ね上がりドキドキと全身に伝わっていた。
「今度からは気をつけろよ。」
というと先生は去って行った。私はその後ろ姿をずっと見ていた。
(先生…スキ…)
あの日以来、私は放課後になると音楽室を覗く習慣ができていた。先生がピアノを弾いてるのを眺めているだけでも私は飽きなかった。
そんなある日。私がいつものようにドアごしから覗くと…
「あれ?今日はまだ来てないのかな…?」
先生の姿はなかった。すると後ろから声がした。
「何してんや?」
剛先生だった。ドキドキしている私はどうしたらいいのか分からずしどろもどろになっていると先生は笑い…
「いつも覗いてたんやろ?」
「!!…はい。」
先生は音楽室の鍵を開け…
「どうぞ。」
と手招きするように私を中に入れてくれた。私はドキドキしながら中に入り、ピシャッと閉まるドアの音にドキッとした。
先生はピアノの前に座るといつものように音を奏でた。ピアノ弾いてる時の先生は夕日をあびてて、とてもキラキラしていた。一通り弾き終わると先生は私に感想を求めた。
「どうやった?」
「…何かもの凄く癒されました。」
「そっか…。」
先生はニコッと笑うとさっきの曲に歌詞をつけて歌ってくれた。
「!!」
その歌は私の心に響き、凄いと思った。そして先生が歌い終わる頃、涙が溢れた。
「!!」
驚く先生に私は涙を拭った。けど何度拭っても涙は止まらなかった。覗き込み先生に…
「ごめんなさい。涙が…止まらないです。」
すると先生は私を軽く抱きしめてくれた。
「!!」
「こういう時…どうしたらええか分からんけど…ありがとうな。この曲で涙したのは君が初めてや。」
先生はなんか嬉しそうだった。私も笑いしばらく先生の腕の中で泣いた。
そして私の涙が止まる頃、先生から離れた。
「ありがとう。先生。もう大丈夫。」
「ん…。」
先生は照れ臭そうに後ろを向いた。本気で照れる先生の姿に私の気持ちは抑えることは出来なかった。
(この気持ち…伝えたい!)
私は意を決し想いを伝えた。
「先生!」
「…ん?」
「あの私…さっきの曲とても感動しました。先生の歌声にも…。」
「・・・・。」
「あの歌声、私だけに聞かせてくれませんか?」
「えっ?」
「私、先生のことが大好きです!!」
「!!」
夕日が音楽室を照らす中、私は人生初の告白をした。
続く…。
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