妄想ブック

□三人の幼なじみ
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第一話 固い絆
とある空の下。仲の良い三人がいました。三人は小さい頃からずぅ〜と仲良しでいつも一緒でした。
三人の親も仲良しで家も内装も同じ三軒隣り合っている家を建てました。そんな訳で三人は生まれた時からずぅ〜と幼なじみ。
三人も高校生となり同じ学校に行くことになりました。いつものように三人で仲良く…。
しっかり者の剛と周りに親切な光一、そしていつも明るいアカリ。
三人の幼なじみは不滅です!
けどそんなある日、学校である噂が流れていました。いくら幼なじみだからといって一緒に通っている姿は周りのコたちにとっては嫉妬心があったみたいです。
何でかって?
剛と光一はモテモテだから!学校内No.1とNo.2♪そんな二人と歩くアカリは他の女生徒にとって目障りなのです。
それを偶然を耳にしたアカリは二人とは別に学校に行くようになりました。二人より一時間早く起きて一人で歩いていきました。
そんなアカリに不信を抱いた二人はアカリの部屋にのこのこやって来ました。
『朝、何で一人で行くんだよ!』
と剛に聞かれ、アカリは
「今週は部活が早いから。」
と嘘をつきました。納得する光一に対し、剛はじっとアカリのことを見ていました。アカリは必死に話題をそらしました。
次の日。いつものように一時間早く起きて学校に出かけようとしたら玄関の前に剛が立っていた!アカリが驚いてると剛はアカリの頭をコツンとたたきテレくさそうに…
『アホか。何年付き合ってんだよ。』
「えっ?」
『昨日のお前見てたらすぐに分かった。嘘ついてるってな!』
「!!」
剛には全て見透かされていた。その理由も…
『噂なんか信じるなよ。オレらは子供の頃からずっと一緒やった。だから仲のええのは当たり前や!』
「うん…。」
そして剛は少し言葉をつまらせて…
『急に…一緒に行けへんようになったら…さみしいやんけ…。』
「えっ?」
と剛の方を振り向くと顔を真っ赤にしている剛がいた。普段しっかり者の剛がテレてる姿はとても新鮮だった。そしてアカリは笑った。心の中で剛に感謝しつつ…
−ありがとう−
それから一時間、二人はずっと話していた。光一が出てくるのを待っている時間はとても幸せだった。
そしてこの日、心の奥にうちひそめられていた何かが動き出していることにアカリはまだ気付いてはいなかった。
一時間後。のんきな顔して光一が出てきた。二人は一気にとびだし驚かした。
『!!ビックリした。いきなり何すんねん!!』
「ゴメンゴメン。」
『遅いわ。早く行くで!』
『?何でアカリがおんの?』
「まぁいいじゃん!行こう!!」
そして三人で笑い合い一緒に登校した。クラスが一緒な三人はそのままの勢いで入っていった。クラスの皆はシーンとなり三人をじっと見ていた。廊下には他のクラスのコも…。アカリはこの状況にどうしていいか分からずにいると剛がアカリを背にして言った。
『オレら三人は幼なじみや!変な噂たてると許さんからな!!』と。
そして光一も加わり…
『オレら三人の友情、汚すようなことするヤツはオレも許さんからな!』とアカリを守った。
アカリは嬉しくなった。それと同時に守られてるばかりじゃいけないと思い、アカリは体を鍛えることにした。そのことを二人に話すと二人は笑い合い…
『無理や、無理。』
『お前には絶対無理やって!!』と全否定された。
アカリはムッとなり…
「私だって二人のこと守りたいもん!!」といいかえすと二人はアカリの頭をコツンとたたき…
『お前は大丈夫や。何も心配することはない。』
『そうやで!お前にはオレら二人がおるんやからな!』と。
アカリはその言葉に納得し…
「分かった。無理はしない。けど二人は私にとって大切な存在だから。私に出来ることは私がする。」ということにした。こうして三人は笑い合った。
この関係はいつまでもずっと変わらず続くと思っていた…。三人の間に恋愛なんてなければ…。
続く…。
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