超短編

□ひざ枕
1ページ/2ページ



ポカポカ陽気の昼下がり

春を告げる風が庭の木々達を揺らし、葉っぱが音を奏でる


さらさらと指通りの良い濡れ羽色の髪

「こんな穏やかな顔みたら、みんな驚くわね」

くすくすと目を細め優しく頭を撫でる

「ん…」

「そろそろ起きますか?」

まだぼんやりと空をさ迷う瞳

「もう少し、このまま…」


そう言ってまた夢の世界へと旅立つ

「ゆっくりおやすみなさいな。剣八さん…」



貴方の帰る場所に

いつでも私がいますから



end
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ