Juliet castle

□不釣合いな俺達
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不釣合いだと思う。
無愛想な俺と愛想のいい山本。
ひねくれた俺と直球勝負の山本。
互いにない部分に惹かれ合って俺達は恋に落ちたのだろうか?
恋に落ちたというよりも、俺達はただ友情の延長線上に過ぎないのかもしれない。

思考を止め目を開けて現実に戻ると、山本の真っ直ぐな視線とぶつかった。
背に柔らかなシーツを感じる。

「獄寺、具合悪いか?」

山本の部屋でイイ雰囲気になっていた最中だったのだ。
俺が眩暈を起こしたのではないか、山本はそう思ったらしい。

「別に・・・気にすんな」

これは俺の独り言だから。

俺は時々、深い思考にとらわれ抜け出せなくなる事がしばしばある。
さっきのはまさにその一例だ。


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